関西福祉大学の「いま」がわかるオリジナルメディア カンプクinsight(カンプクインサイト)

卒業生紹介

「人生はつらいことばかりじゃない」と伝えてあげたい

児童養護施設 児童指導員の仕事

時にはけんかをしながらお互いの気持ちを伝え合う

私が勤務する淡路学園は、虐待をはじめとしたさまざまな事情があって親と暮らすことができない子どもたちが生活している、児童養護施設です。生活しているのは、幼児から高校生まで約40人。私は小学校4年生の女の子を担当しています。

児童養護施設の目的は、子どもの日常生活を支援することと、自立に向けたサポートを行うことです。この目標に向けて児童指導員である私は、食事のマナーを教えたり布団や洗濯物をたたんだり、生活の指導を行っています。一緒に遊んだり、テレビを見て楽しむこともあります。施設全体で遠足に出かける際は「引率係」になり、クリスマス会を行う際などには「企画・運営係」にもなります。文房具などの学用品の買い物に行ったり、学校の参観日に行ったりするのは、日常を支えている児童指導員ならではの仕事かもしれません。

私は、細かいところまで気になってしまい、子どもによく注意をしてしまいます。そのせいもあって、担当する子どもとはよく衝突をしていました。しかし、注意している理由と「あなたのことを思って言っている」ということを粘り強く伝えました。すると、相手も少しずつ話を聞いてくれるようになりました。つらい期間ではありましたが、お互いが気持ちをぶつけあったことで信頼関係が生まれ、「言ってもらって良かった」という子どもからの言葉は、私にとって大きな自信になりました。

料理や掃除。日常の一つひとつの行為に人生の楽しさがある

児童分野の福祉に興味をもったのは高校生のとき。虐待について学んで、「つらい思いをしている子どもたちがいるんだ。支えになりたい」と思うようになりました。

大学の実習で児童養護施設を訪れたことがきっかけでその気持ちがさらに大きくなりました。生活している子どもたちと一緒に過ごしてるうちに、「この子たちにいろんなことを教えてあげ、人生の可能性を広げてあげたい」という気持ちになったのです。もちろん、私が教えてあげられることは小さなことかもしれません。でも、お米が上手に研げるようになったり、掃除が好きになったりするだけでも、人生は豊かで楽しくなるはずです。そういったことを通して、「人生って、つらいことばかりじゃないんだよ」と伝えてあげたいと思い、今の仕事をめざしました。

信頼される存在になるため、研修に参加して学び続ける

仕事では毎日ミーティングが行われています。子どもたちを支援する福祉制度なども話題に上がるこのミーティングでは、大学で身につけた知識が活躍。「なるほど」と思いながら話を聞くことができています。

目標は、子どもたちからも職員からも頼ってもらえる存在になることです。そのためには、子どもとの関わり方や福祉制度に関して今以上に知識が必要です。子どもと関わる時間をより多く確保するため、事務仕事を効率よく進めるスキルも必要です。そういったものを身につけるため、研修にはできるだけ参加するようにしています。成長していく子どもたちから信頼し続けてもらえるよう、私も成長していきたいです。

大久保 柚葉さん
社会福祉法人 育世会 児童養護施設 淡路学園
社会福祉学部 社会福祉学科 2024年卒
(香川県 高松南高校出身)

高校時代は人見知りだったものの、大学でオープンキャンパススタッフになり、たくさんの人と関わったことで人見知りも解消しました。人は変わることができます。「苦手」を気にせず、「好き」を追求してください。

※掲載写真・所属・内容等は取材当時のものです