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卒業生紹介

0歳から18歳までが伸びやかに過ごせる、居場所をつくる

児童館職員の仕事

18歳までの子どもが自由に集える施設

「児童館」と聞いてもピンとこない人や、利用したことがない人もいるかもしれません。児童館・児童センターは、児童の健全育成を図るための児童厚生施設です。児童福祉法に基づく14施設のなかで唯一の自由来館施設で、0歳〜18歳までの子どもを対象としています。私が働いている松山市南部児童センターは、全国的にも珍しい夜間も開いている児童センター。

「子どもたちの居場所づくり」にも力を入れていて、全国屈指の来館者数を誇ります。子どもたちは友だちと遊んだり、スポーツをしたり、ドラム演奏を楽しんだり、本を読んだりと思い思いに過ごしています。また、子育て中の保護者の交流スペースとしても活用されています。

来館者の受付対応、玩具やボールなどの貸し出し、書類作成や会計処理、施設管理などが私の主な業務です。子どもや保護者向けにさまざまなイベントも実施しているので、イベントの企画や運営、チラシの作成や告知なども担当。苦労した分、イベントを無事に終え、参加者の喜ぶ姿を見ることができたときの達成感はひとしおです。

子どもたちの些細な変化や成長が喜び

児童館の仕事の魅力は、幅広い年齢層の子どもの成長を長い目で見守っていけること。保育士や教員などとはまた違う立場から子どもたちの育成指導に携われることに、大きなやりがいを感じます。なかには、悪いことをしたり、ケンカをしたりする子どももいますが、私はすぐに注意したり、手を貸したりしません。まず子どもの話をよく聞いて、どうすべきかを自分で考えるよう促すことを心掛けています。児童館は、子どもたちが伸び伸びと遊べる空間です。安全面を守ることは大前提ですが、できるだけ自由に楽しく過ごしてほしいと考えているからです。

子どもたちは私のことを「いっちゃん」と親しみを込めて呼んでくれます。そんな信頼関係をこれからもずっと大切にし、子どもたちと接していきたいと思っています。受付で自分の名前が書けるようになった3歳児、後片付けなどを率先して手伝ってくれる小学生、目を見てきちんと挨拶をしてくれる中高生。そんな些細な子どもたちの様子の一つひとつが微笑ましく、心が温かくなります。

大学での学び、経験、資格のすべてが力に

児童館に来る子どもたちのなかには、複雑な家庭環境にいる子や、心の悩みを抱えた子もいます。また、子育てに関する悩みや不安を相談に来られる保護者の方も少なくありません。大学で学んだ幼児教育、福祉に関する専門的な知識やさまざまな施設で経験を積んだ実習の数々は、子どもたちや保護者の方々と接する上でもとても役立っていると感じます。さらに、今は働きながら研修に参加し、児童厚生員の資格も取得しました。これからの目標は、児童館を居場所として必要としている子どもや保護者の方々にとって、より安心で信頼のおける場所にしていくこと。ここに来ることで、気分転換したりリラックスできたりして、みんなが笑顔になってもらえるよう、サポートに努めていきたいと思っています。

井上 伊都美さん
社会福祉法人 松山市社会福祉事業団 松山市南部児童センター
社会福祉学部 社会福祉学科 2012年卒
(愛媛県 八幡浜高校出身)

学生の頃、実習や吹奏楽部の活動、ボランティアでさまざまな施設へ行きました。大学生だからこそ、福祉の現場や仕事を幅広くのぞくことができると思います。自分自身で経験することが、一番大事です。

※掲載写真・所属・内容等は取材当時のものです