卒業生紹介
生徒を人として尊重し、成長期の向上心を育む
保健体育教諭の仕事
多感な生徒に寄り添い、自ら取り組むよう促す
佐川町立佐川中学校は、高知県の中西部にあります。1学年に90人、全校生徒およそ270人が学ぶ中学校です。私は、保健体育教諭として勤務し、全学年の男子生徒の保健体育の授業を担当しています。また、3年の副担任と進路指導、サッカー部の顧問もしています。
保健体育、なかでも体育の授業で目標としているのは、生徒たちが向上心をもって実技に取り組めるようになることです。
マット運動でもバレーボールでも「できるようになって、楽しい」という声を聞くのが、一番うれしいです。うまくできなかった生徒がスムーズにできるようになり、すでにできる生徒はさらに上をめざして努力する。生徒同士で教え合うことも自信につながります。
実技を指導する際に気をつけているのは、例えばマット運動で思うように前転ができない生徒に対して、まずは「惜しかったね」と声をかけます。「ここを少し変えてみたら?」とアドバイスし、諦めずに取り組んでみようと思えるよう、気持ちを促すようにしています。
自ら取り組むよう促す
生徒への言葉や行動に教員として責任をもつ
中学生は多感な時期でもあり、成長期でもあります。4月に赴任した頃と比べて、卒業式を迎える今、この1年間で生徒たちが心身ともに成長したことを肌で感じます。
そうした成長期の生徒たちに対して私が心掛けているのは、生徒を人として尊重することです。副担任や進路指導もしているので、精神的な悩みの相談を受けることも多くあります。生徒の話を聞く際は、内容を否定せず、まずは生徒の考えを受け止めるようにしています。生徒の発する言葉を私も繰り返しながら、「話を聞いているよ」というメッセージを伝えるようにしています。また、私の発言や行動が生徒に与える影響も大きいので、自分の言動に責任をもつよう意識しています。
一方、教員となってから大変だと感じたのは、初任者研修の提出物や、公開授業などです。公開授業は、教育委員会の方が、私の授業の様子を視察されるので、かなり緊張します。とはいえ、板書の書き方、発問の仕方など細かい点で、自分の足りないところを指摘くださるので、改善に活かしています。直すべきところを直して、次の授業で反映し、さらにスキルアップしていきたいです。
教育実習での経験が教員をめざすきっかけに
進路を迷っていたとき、私は大学の先生方からアドバイスをもらい、保健体育教諭の教育実習へ行くことにしました。授業の組み立てや運営などを準備して母校の中学校へ。そこで、体育、保健、道徳の授業をやらせていただきました。
教える立場になって初めて、自分の話す言葉や目線などによって、生徒の反応や関心が大きく左右されることを実感。驚きと発見の連続でした。この経験が心に深く残った私は、保健体育教諭をめざすことに決めました。教員となるきっかけをつくってくださった先生方に、感謝の気持ちでいっぱいです。
教員となった今でも、実際に生徒の前に立ってやってみないとわからないことばかりです。ときには生徒たちが興味をもてる雑談も交えながら、まずは数多くの現場経験を積んでいくことが大切だと考え、日々の授業に取り組んでいます。
中屋 文太さん
教育学部 保健教育学科 2022年卒
(香川県 英明高校出身)
学生時代は挑戦を忘れずに。失敗や成功から学ぶことは大きいです。私は、サッカーの強豪チームをめざし県外の高校へ進学。大学では手術で競技を中断。諦めずにやってきた経験があるから、生徒と真摯に向き合うことができます。
※掲載写真・所属・内容等は取材当時のものです