卒業生紹介
優しく、厳しくより良い明日を一緒に考えていく
精神保健福祉士(MHSW)の仕事
入院から退院後の生活まで助言や支援を行う
私が勤務する明石こころのホスピタルは、県内でも数少ない精神科救急病院。急性期症状のある患者様を24時間体制で受け入れ、医師や看護師をはじめ、精神保健福祉士、作業療法士、臨床心理士、薬剤師などが連携し、チーム医療を行っています。現在、私は主に高齢者を受け入れる救急病棟を担当し患者様やご家族からの相談業務全般を担当。入退院に関する手続きや診療に関すること、退院後の生活に関する不安などさまざまなご相談に応じています。そして、利用できる福祉サービスや制度の説明、関係機関との調整や紹介などを行い、患者様とご家族がより安心して生活できるよう支援するのがおもな仕事です。
私が大切にしているのは、患者様やご家族の気持ちに寄り添いながら一緒に考えていくこと。「自宅で介護したいけれど、いつか疲れて手を上げてしまうかもしれない」と葛藤されるご家族もいらっしゃいます。そんな心の声にも耳を傾けつつ、地域のケアマネジャーや訪問看護師、行政の担当者、福祉施設などとも連携をとりながら、丁寧かつスピーディーに退院支援に取り組んでいます。
状況に合わせ、自分のキャラクターを変化
ここは精神科救急病院なので、患者様やご家族にとっては、退院後の生活に向けた通過点のひとつに過ぎません。だからこそ、地域の支援機関との連携が大切であり、ときには厳しい指導や助言も必要です。そして、それが精神保健福祉士(MHSW)としての専門性が発揮できる部分だと、私は考えています。『患者様の前に立ちはだかる壁をただ取り除くのではなく、壁を乗り越えるためにはどうすればいいのかを考え、サポートすること』がMHSWの重要な役割です。
ともに課題解決に向けて歩んで行くほうがいい方もいれば、自分で課題解決に挑めるよう背中を押してあげたほうが良い方もいます。患者様の症状や状況に合わせ、私自身の役割やキャラクターを変化させ、その方がより良い生活ができるよう希望や強みを引き出す働きかけをしています。まだまだ難しいですが、それがMHSWとしてのやりがいにもつながっています。退院後の患者様と直接会う機会は少ないですが、ケアマネジャーや訪問看護師などから、退院後の生活の様子を聞くことで患者様とのつながりを感じることができ、それも励みになっています。
チームの一員として専門性が発揮できる
また、チームの一員として働ける環境も、私自身にとってプラスに。精神科医師、看護師、作業療法士、理学療法士、臨床心理士、管理栄養士など各専門職が一丸となって治療や課題解決に取り組むことで、MHSWの専門性も向上していきます。患者様を「生活者」として捉え、地域での生活に向けたアプローチができるのはMHSWならでは。そこに専門性とやりがいを感じることができます。
MHSWとして働き始めて丸2年。患者様やご家族から見ると、まだ頼りなく映る面があるかもしれません。先輩方に相談したり指導していただいたり、さまざまなケースを通して知識やスキルを高めることはもちろん、この若さを活かして突き進んでいくつもりです。一歩一歩の積み重ねが、患者様の社会復帰のよりよいサポートにつながっていくようがんばります。
家倉 桃子さん
社会福祉学部 社会福祉学科 2016年卒
(兵庫県 赤穂高校出身)
大学は先生や職員との距離が近く、目標に合わせて自分のペースで学べる環境が整っています。大学生活を楽しみながら、勉強もしっかりやる。そうすることで、夢も叶えられると思います。
※掲載写真・所属・内容等は取材当時のものです