卒業生紹介
有料老人ホームに入居できない高齢者を目の前にし、自分にできることを考えた
ファイナンシャルプランナーの仕事
介護職の経験や社会福祉士資格を活かしアドバイス
私が代表を務めるのは、老後や将来のライフプランに即した資金計画や資産運用などについてアドバイスを行うファイナンシャルプランナー(FP)事務所です。金融機関や不動産会社など特定の組織に属していない「独立系」と呼ばれる会社なので、中立的な立場からバランス良く情報提供できる点が強みの一つ。また、介護職の経験や社会福祉士資格を活かし、「どのように人生設計をしていけば豊かな老後を過ごせるのか」といった側面を重視した、具体的な対応を心掛けています。現在、社員は3人。個人のお客様から、老後の生活に対する不安や貯蓄・保険の見直しの相談を受けたり、投資や財テクに関する各種セミナーを開催したりと、忙しいながらも充実した毎日です。
私がFPをめざすきっかけとなったのは、介護付有料老人ホームでの入居面談を担当したこと。金銭的な事情から入居したくてもできない高齢者がたくさんいることを知り、「やはりお金がないと、自分が望むような老後は過ごせないのか」との思いを強くしました。そこで、お金に関する学びを深めようと生命保険会社に転職。営業として働きながら、独学でFPに必要な勉強に励みました。
目標は、日本で一番顧客数の多い事務所にすること
福祉とFPの仕事は、あまり共通点がないように思われるかもしれませんが、「相手のために」という基本姿勢は同じです。どちらも、利用者様やお客様がどんな悩みを抱えているのか、何に困っているのか本音の部分を聞き出し、その問題を解決する方法を考えサポートするという仕事。その点でも、大学での学びや介護職の経験を通して身につけた「傾聴力」は、今の私にとって大きな力になっていると思います。
お客様やセミナー受講者は、20歳代~60歳代と年齢層も幅広く、ライフスタイルもさまざま。ただ、将来の生活や老後に不安を抱き、何とかしたいという思いは誰もがもっています。私の役割は、一人ひとりの状況や希望にしっかりと耳を傾けながら、将来に対する「不安」が「安心」に変わるようなコンサルティングを行うこと。自分の知識や経験を役立てることができ、喜んでもらえることが何よりのやりがいです。その一つひとつの積み重ねが信頼を生み、「日本で一番顧客数の多いファイナンシャルプランナー事務所にしたい」という大きな目標達成にもつながると考えています。
大学での学び、介護職、投資経験もすべてが今の仕事に活かせている
大学卒業時に、社会福祉士資格と高等学校教諭一種免許状[福祉]を取得しました。社会福祉士資格については、ゼミの先生が作成された問題集を中心に勉強したことで着実に力がついたと思います。FPとして独立を考え始めてからは、保険や不動産、株式などについて独学で勉強。知識を増やすだけでなく、自分自身の保険契約を見直したり、実際に不動産投資としてマンションを購入したりもしました。うまくいかなかったこともありますが、自分自身が体験したことでそれぞれのメリットやリスクなどについても理解が深まり、お客様へのアドバイスにも説得力が増していると感じます。また、教職課程での学びが、セミナー講師や社員教育といった面で活かせていると思うこともしばしば。老後の生活にとってお金がいかに大切かということも高齢者介護の現場で働いてきた経験があるからこそ伝えられるのです。これまでのすべてがつながって、今の自分があるのだと思います。
武田 拓也さん
社会福祉学部 社会福祉学科 2006年卒
(兵庫県 洲本高校出身)
どんな業界や分野においてもシニア・シルバー向け事業やサービスの必要性は、ますます高まっていくでしょう。福祉に関する専門知識や実務経験が活かせる場も広がるはずです。