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卒業生紹介

「寄り添う心」を大切にしながら市民全体へ広くアプローチ

保健師の仕事

講座の開催や相談を通して健康づくりを推進する

私が働く明石市は「あかし健康プラン21」という計画を定めていて、健康寿命を伸ばすことや市民間での健康格差をなくすことに力を入れて取り組んでいます。その重要な担い手となるのが、私が所属するあかし保健所の健康推進課です。

私たち保健師の主な役割は、講座を開催して健康教室を実施したり、健康に関する相談にのることです。健康教室の内容は、市民からテーマに関する要望が寄せられることもあれば、私たち保健師が社会と市民の状況を見ながらテーマを設定し、企画・運営を行うこともあります。明石市では、地域の健康推進のリーダー役である「健康ソムリエ」が活動しています。健康ソムリエを育成する講座を開催したり、健康ソムリエの活動をサポートすることも、保健師の役割です。

私は就職してから現在の部署に配属されるまでの間、主に子どもを対象にした仕事をしてきました。取り組んだテーマは発達障がいや虐待など。それに対して現在の主な対象者は高齢者で、テーマは健康長寿や熱中症、睡眠、栄養など多岐にわたります。対象者もテーマもまったく違い、すでに困り事を抱えている人に対する支援と、今はまだ困っていない人に対する支援という違いもあります。このようは仕事の幅の広さは、保健師ならではおもしろさでもあります。

対象が幅広いからこそ、自分らしさを発揮できる

仕事の幅が広く、アプローチする対象もアプローチの仕方も多彩ということは、仕事の自由度が高いという意味でもあります。市民の健康課題をしっかりと分析し、その解決に向けた確かな根拠があるのなら、自分が考えた施策を実行できる機会は豊富にあります。私は、子どもを対象とした支援の経験を活かして、若い世代の健康づくりに取り組みたいです。個別支援を経験することでコミュニケーション力を磨くこともできたので、それを強みとした取り組みも計画していきたいです。

対象やアプローチ方法が変わっても、市民の健康に貢献し、「ありがとう」と言ってもらえる仕事であることは共通しています。保健師の仕事は病気などの予防の側面が大きい仕事なので、すぐに成果が現れるわけではありません。何カ月、あるいは何年か経ったころ、「あのとき、福岡さんに言ってもらえて良かった。ありがとう」という言葉をもらえるのです。人の役に立てる仕事であることを、経験を積めば積むほど実感しています。

あらゆる年代や困り事に対応できるオールラウンダーに

保健と福祉は非常に近い領域です。私は福祉分野の授業を受けていたこともあって、「福祉の心」という言葉は学生時代からよく耳にしていました。福祉の制度や課題についても、ある程度のなじみがあります。社会福祉学部がある大学出身ということが、思いがけず役に立っています。

保健師が取り組むテーマは、私が経験してきたもの以外にも、精神保健や障がい者福祉、医療機関の衛生状態を管理して感染症などを予防する「保健予防」など、まだまだたくさんあります。それらをできるだけ多く経験し、知識を身につけることで保健分野の「オールラウンダー」になることが目標です。そのうえで、これまでと変わることなく、「市民に寄り添う気持ち」を大切にしていきたいです。

福岡 彩美さん
明石市役所 保健局 あかし保健所 健康推進課
看護学部 看護学科 2018年卒
(兵庫県 龍野高校出身)

市役所では、保健師を配置する部署が増えています。活躍の場はこれからさらに広がると考えられており、その分、感謝される機会も増えます。保健師は市民の役に立つことを実感できる、とても楽しい仕事です。

※掲載写真・所属・内容等は取材当時のものです